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境界線に、静寂を。

執筆者 | 11月 13, 2025 | Formulation Philosophy(処方哲学), science | コメント1件

私たちが提唱する「粘膜バリア」という新秩序

── 肌の境界線を再定義する、ラミドラボーテ独自の保護理論

「バリア機能」 この言葉は、今や美容業界で聞き飽きるほど使われています。 しかし、20年以上敏感肌と向き合い続けてきた私にとって、一般的な「バリア」という言葉の響きは、どこか無機質で、物足りないものでした。

私たちの肌は、プラスチックの壁ではありません。 呼吸し、代謝し、感情と共に揺らぐ、生きた組織です。

だからこそ、LA’MI DE LA BEAUTÉ(ラミドラボーテ)は、その守り方を「粘膜バリア*」と名付けました。

これは医学的な用語ではありません。 しかし、「敏感で、薄く、傷つきやすい肌」が、再び秩序を取り戻すために必要な「守り方」のすべてが、この言葉に込められています。

今回は、ラミドラボーテの核となるこの概念を、【思想】【科学】【感覚】の3つの視点から紐解きます。


Architecture|「壁」ではなく「水脈」を築く

一般的な敏感肌ケアが「レンガを積む(不足を補う)」ことだとしたら、ラミドラボーテのアプローチは「水脈を通す(循環と結合)」ことに似ています。

肌の最前線にある「ラメラ構造」。 水分と油分がミルフィーユ状に重なるこの美しい層が乱れるとき、肌は枯渇し、無防備になります。

私たちはここに、建築的な計算に基づいた成分を配置しました。

  • 5種のヒト型セラミド(NP, NG, EOP, AP, AG)
    • ただ混ぜるだけではありません。崩れかけたパズルのピースが「カチリ」とハマるように。肌が本来持っている脂質の構造と同調(シンクロ)し、脆くなった結合を、しなやかな強さへと結び直します。
  • スサビノリエキス(海苔由来ポルフィラン)
    • 過酷な干潮の海で、その身が乾かないよう水分を抱え込む海苔の生命力。これが肌の上で「擬似的な粘膜(ヴェール)」となり、あなたの肌を物理的に包み込みます。それは、見えない「第二の皮膚」を纏う感覚です。

2. Signal|「ノイズ」を消し、静寂をもたらす

肌が赤くなったり、熱を持ったりするのは、内部で「エラー信号(ノイズ)」が鳴り響いているからです。 ラミドラボーテは、このノイズを鎮め、肌を「静寂」へと導くための成分を厳選しました。

  • VCIP(持続性ビタミンC誘導体)
    • 刺激というリスクを極限まで排除した、優しき光。肌の奥*角層でじっくりと広がり、くすみや乱れの予兆に静かにアプローチします。攻撃的な白さではなく、内側から透き通るような「透明な水」のような質感へ。
  • 発酵コメヌカ × フェルラ酸
    • 日本古来の知恵とバイオテクノロジーの融合。荒れた土壌を耕すように、肌の常在環境を整えます。肌が自ら美しくなろうとする「野生の力」を、そっと後押しする存在です。

3. Texture|肌が「守られている」と錯覚するほどの安堵

ラミドラボーテを手にした瞬間、その特異なテクスチャーに気づくはずです。

ローションセラムの、水とオイルが混ざり合う「生体に近いとろみ」。 クリームの、肌と一体化して消えるような「重力のある密着感」

これらはすべて、「湿潤環境」を再現するために計算されたものです。

肌にのせた瞬間、脳が「あ、守られた」と直感する。 その深い安堵感こそが、肌の緊張を解き、強張った表情を緩ませる最初のスイッチになります。


結論:秩序ある肌は、美しい。

私たちが目指す「粘膜バリア」。 それは、薬機法上の「角層ケア」という枠組みの中にありながら、その思想ははるか奥深く、「生命の秩序(Biological Order)」の回復を見据えています。

補うだけのケアは、もう終わりです。 これからは、肌というシステムそのものを整え、管理する時代へ。

「肌が、息を吹き返す」 その静かなる衝撃を、あなたの肌で体感してください。学は存在します。 肌がその「膜」に守られ、深い静寂を取り戻したとき、 あなたは初めて、本来の自分の美しさと出会うことになるでしょう。